製品情報

ストレーター

TC-3

1
真直度測定機ストレーター
販売元(株)ニコンソリューションズ

製品資料

※寸法記載がない部分はお問い合わせください。

特長

  • 直線運動の4つの誤差成分(水平・垂直・ヨーイング・ピッチング)を同時に測定することが可能な真直度測定機です。この同時測定により、測定時間の短縮や信頼性の高い測定が可能です。
  • 光源に半導体レーザー、センサにCCD/CMOSを採用することで高安定性を確保しています。
  • 可視光半導体レーザーの採用でビームが直接見えセッティングが容易におこなえます。
  • 微調整が可能な検出ブロックが標準で付属しています。
  • 外部インターフェースにRS-232Cを装備しています。
  • 光軸合わせ用アジャスタブルベース、三脚のオプションを用意しています。
  • リモートコントロールボックスが付属しています。
  • ストレーター TC-3、専用三脚は(株)ニコンソリューションズが発売元になります。

概略仕様

                 
製品番号 TC-3
光源 半導体レーザー(640nm付近、出力0.5mW以下)
測定距離 2,500㎜以内
電源 AC100V(ACアダプタ)
外部インターフェース RS-232C
質量 光源部:約10㎏、検出ブロック:約1.5㎏、カウンタ:約3㎏
精度保証動作温度 20±1℃
サイズ W218㎜×D350㎜×H172㎜
測定距離 1,000mmまで 測定距離 2,500mmまで
項目 分解能 測定範囲 測定精度 測定範囲 測定精度
変位測定 水平 H 0.1μm ±100μm ±1μm ±100μm ±3μm
垂直 V 0.1μm ±100μm ±1μm ±100μm ±3μm
ヨーイング Y 0.1sec ±120sec ±1sec ±120sec ±2sec
ピッチング P 0.1sec ±120sec ±1sec ±120sec ±2sec

概要

ストレーターTC-3はレーザー光を基準として、イメージセンサを用い、レーザー光の直進性、コーナーキューブプリズムの特性、コリメーターの原理を利用して、物体が直進 運動する際に生じる誤差成分の6要素中の4要素(運動方向に直角な平面内の変位2成分とヨーイング、ピッチング)を高精密に同時測定する装置です。

使用例

  • ステージの真直度測定
  • リニアガイドの真直度測定
  • 橋梁部材検査
  • 射出成形機金型位置変位測定
  • 座標測定機の移動精度測定
  • 表面実装機のヘッド真直度測定

ストレーターの測定原理

光学系

図1に光学系を示します。
ストレーターは、コーナーキューブプリズムの性質を利用した真直変位測定系と、オートコリメータの原理を利用した角度変位測定系が一体となっています。
レーザービームは偏光ビームスプリッタ(PBS1)によって、紙面に水平と垂直な互いに直交したビームP偏光とS偏光に分割されます。透過したP偏光を真直変位測定に、反射したS偏光は角度変位測定に使用します。

  

変位測定系と角度測定系

P偏光は、図3に示すようにPBS1を透過して1/4波長板を通り、直線偏光から円偏光になります。そして被測定物上に取り付けられたコーナーキューブプリズム(CC1)によってそのビームは反射され再び1/4波長板を透過してS偏光になります。
今度はPBS1で反射してCMOSに入ります。
CC1がSだけ変位するとビームはCMOS上で2S動くことになります。すなわち光学的に変位を2倍に拡大して分解能を上げているわけです。
次に、PBS1で反射されたS偏光は、偏光ビームスプリッタ(PBS2)で反射され、1/4波長板を通り円偏光になります。
そして被測定物上に取り付けられたミラー(M4)で反射されます。ビームは再び1/4波長板を通り、P偏光となりPBS2を透過してコリメータレンズ(L3)によりCCD上に焦点を結びます。
図4に示すようにオートコリメータの原理を利用してM4の傾きを検出します。L3の焦点距離をf とするとM4がθだけ傾いた時のビームの移動(d)は2θ fとなります。